【連載コラム】受験に効く心理学 File.3
自分で決める、自己決定性は最強!!
―自己ルールづくり、計画づくり―
前回は、目的の大切さについてお話ししましたね。受験をするという選択に始まり、志望校を決める時にも目的がクリアだと自ずと対象を絞りやすく、決めやすくなると思います。
目的のお話をしたときに、"自分で決めたものを一つ持つといいですね"と書きました。
前回は、ここをさらっと書いていますが、実は"自分で決めること"は、"自己決定性"といい、とても大事なことなのです。 つまり自分の考え、意思によって決める、ということです。
レストランの例で考える例えば、レストランに行って、たくさんのメニューがある中で、人から薦められたものを最終的に選んだとします。 それを食べた結果、あまり口に合わなかったとしたら、あなたはどうしますか? どう思いますか?
やっぱり時間がかかっても自分で選べばよかったと少しばかり後悔しませんか? もしかしたら薦めてくれた人に文句を言いたくなってしまうかもしれません。
でもよく考えてみてください。 たとえ人から薦めてもらった物でも最終的に"それを頼む"と決めたのはあなたです。
授業中に友だちに話しかけられたからおしゃべりしよう、
明日の準備は、明日の朝起きてからやろう、
もう1時間ゲームをやろう。
全て自分で決めたことですよね。 怒られたからやる、というのも結局のところ最終的には自分で決めています。
すべて自分で決めている
これを
"自己決定性"
といいます
毎日複数の選択肢がある中から、選んで決定してきた日々の積み重ねで今のあなたが出来上がっているのです。
気づかないうちの自己決定"今日は雨が降りそうだけど、面倒くさいから傘は置いていこう"と学校へ出かけたら下校の時に予報通り雨が降っています。 この時【傘を持たなかった】という決定の先の【雨に濡れる】という結果を引き受けるのはあなたですね。
「そんなの当たり前だよ。」と思いましたか?
毎朝の起床、学校に遅れないように時間を逆算してアラームをかける、これも自分で決めることですが、誰かに起こしてもらっていませんか? 毎月もらっているお小遣いを2週間で使い切ってしまい、困った結果その都度お願いして追加のお小遣いをもらっていませんか?
こんな話を聞いたことがあります。
「うちの子は、あと〇時間出席できないと単位を落としてしまう。きちんと出席できるように大学からモーニングコール(起こすためにする電話のこと)をお願いできないか!」というのです。
大学入学を期に親元を離れ、だれも起こしてくれなくなり、その様子を知った、離れて暮らす親からのこんな依頼だったのです。
みなさんは、これを聞いてどう思いましたか? 日々誰かに起こしてもらう、という選択をしていた結果だと言えます。 少し極端な例かもしれませんが、実際にある話だそうです。
毎朝間に合うように起きる、お小遣いを計画的に使う・貯める、勉強の計画を立てる、これらはみんな、自分で考えて決める大人になった時のための練習なのです。
"自分事"として取り組むそれと同時にこれらは全てみなさんにとっての"自分事"なのです。
"自分が困ること"
そして
"どう行動するかを自己決定すること"
お父さんやお母さんに代わりに管理してもらうことではないのです。
ところが不思議なもので、 「起きなさい!」「勉強しなさい!」「計画は立てたから、この通りやりなさい!」などと言われ続けていると、どんどん"自分事"じゃないような気持になってしまいます。 何となく"親のためにやっている"気分になってきます。
「人ごとになっていないかな?」
そう思ったら改めて立ち止まって、どう行動したらいいのか考えてみましょう。
勉強の計画を立てるのが難しいと思ったら、塾の先生や学校の先生、お父さん、お母さんに相談しましょう。 あくまでもヒントや提案をもらい、最終的には自分の考えを加えて、守れる約束・計画にしましょう。
失敗しても自分を責めないで。 上手くいかなかったら計画を作り直し、よりよい計画にしていきます。 自立した大人になる練習に失敗はつきものです!大丈夫です!
そして受験生でもきちんとお休みの時間も取ります。 メリハリをつけましょう。 これが無かったら、ブラック企業と同じですから(笑)
みなさんなら
たくさんアイデアを
持っているはずですから
自信を持って
"自分事"に取り組んでくださいね!
キャリアコンサルタント 塾指定保護者カウンセラー
子どもの不登校をきっかけに、一念発起してアドラー心理学を学びながら、大学の心理学科へ入学。理論に基づいた関わりによって、親子関係が大きく改善した。現在、親子関係や不登校をテーマにした講座、講演活動に加え、カウンセラーとしても活躍中。