【連載コラム】受験に効く心理学 File.5(最終回)
心理学を人生に活かすには
~知り、憶え、使い、習慣化する~
私の肩書は『心理セラピスト』です。日々の仕事は1対1のカウンセリングに始まり、数人を集めての心理学講座の講師をしたり、大勢の前で話したり、ちょっとした座談会で参加した方のお話を聴いたり、こうして文章を書いたり、と様々です。
でもどんな現場でもいつも心がけていることは同じ、心理学を難しい学問としてではなく、よりシンプルに分かりやすく伝えるということです。年数を重ねるごとにその思いは強くなってきました。
私も前回お話ししたように、自分に自信が持てず、でもプライドは中途半端に持ち合わせているような、バランスの取れない自分を持て余していた過去があります。そのことで日々悩んだり、落ち込んだり、考えても仕方がないことをいつまでも考えていて、鬱も経験しました。
心が元気でないと、身体も一緒に具合が悪くなり、やることなすこと上手くいかなくなるものなので、心の健康は生きていく上でとても大切です。そう、人間である以上、心のことは切っても切れないとても大切なことで、知って損することはない、いや、得することばかりです(笑)
心のメカニズムを知り、理解することは他の学問と同じように、必要でない人はいないのではないかな、と思います。そして何より大切なのは知って終わりではなく、日々の生活で実際に使いこなし、それを特別なことではなく、習慣化すること。
皆さんの人生の主役は
他ならぬ皆さん自身。
そして人生という長編小説を
自らの意思で
自由に書くことができる作家で
いてください。
このコラムも5回目になりましたが、自分の心をいたわることができるようになりましたか? 自分で自分を癒すことができるようになったら、それは一生の宝物になります。
えっ?私たちってそんなに自分に厳しくしているの? どちらかというとまだまだ甘いんじゃないの? と思う方も多いかもしれません。特に受験生の皆さんは「もっと自分を極限まで追い詰める、それが受験生だ!」「必死で頑張らなきゃ、志望校なんて受からない。」なんて思っているんじゃないでしょうか。
確かに、その心意気は素晴らしいと思います。でも苦しさ、辛さばかりでは続かないし、何より健全ではなく継続が困難になるのです。
こういう環境に身を置くことで、オキシトシンというホルモンが分泌されます。本来は、人とのハグや手をつなぐ行為、動物とのふれあい、マッサージ、などをすることで分泌されると言われています。
でも人は自分自身の力で、自分をハグし、温かい気持ちになることもできるのです。これまで書いてきたことも、皆さんの心と脳をハグすることができるとても手っ取り早くていい方法ですので、どうぞ日々使いこなし、習慣化していってください。
自分自身をハグできる人は、
どんな長丁場も乗り越えていける。
私が人と実際お会いして、対話することは長い人生の中でほんの一瞬の出来事でしかありませんが、ここでお伝えしたことが、皆さんの一生のお守りになったら大変うれしく思います。
今回でこの連載は最終回となります。今まで5回にわたりお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
そして皆さん、ご縁のあるところ(学校)へ導かれ、自分の人生の1ページ、1ページを丁寧に書いていってくださいね。
キャリアコンサルタント 塾指定保護者カウンセラー
子どもの不登校をきっかけに、一念発起してアドラー心理学を学びながら、大学の心理学科へ入学。理論に基づいた関わりによって、親子関係が大きく改善した。現在、親子関係や不登校をテーマにした講座、講演活動に加え、カウンセラーとしても活躍中。