【連載】我が家の中学高校受験体験記 No.1
RESMOでは「我が家の中学高校受験体験記」と称して、よくある合格のノウハウではなく、保護者として、家族 としてどう向き合ってきたかを受験経験者の皆様にお伺いして連載します。受験が初めての方もそうでない方も、志望校の難易度に関わらず、大変参考になる体験談を集めました!保護者必見です!
体験記No.1
【投稿名】
A.Tさん
【受験分類】
私立中学受験
【受験学校名】
私立開成中学校 私立海城中学校 栄東中学校
【中学受験を考えたきっかけと受験を決めるまでの経緯】
幼い頃から物覚えがよくレゴや折り紙も大好きだったので、本人が興味を持ったことはさせようと思いました。中学受験もその1つで、塾に通い始めたところ、授業がとても楽しく本人に合っているようでした。
とはいえ親としては、中学受験自体が自分自身が経験のない未知の世界で、果たしてこの子はどのレベルなのかもわからないままでした。そんな時、塾の保護者面談で先生に率直な気持ちを伝えたところ、「この子は間違いなくてっぺんを目指せる子です」と言われ、受験をする決心がつきました。
【受験期間に感じたこと】
最初に通っていた塾が少人数で、息子のライバルになる同性の友達がいない状況でした。同じ学校を目指すライバルの中での立ち位置が見えなかったので、大手の塾の入塾テストを兼ねた外部生向けのテストを受け、最上位クラスに入れる成績であることを常に確認していました。そのため、5年生で大手の塾に転塾した際もスムーズなスタートが切れました。
勉強は基本的に塾に任せていましたが、転塾の際の未習部分のフォローと、漢字と理社の一問一答の丸付けは私がやっていました。漢字は特に細かい部分のミスを見落とさないためです。
また体調面ですが、息子は幼い頃からよく怪我をしたり運動会などの前に熱を出すタイプだったので、「受験本番に熱が出てフラフラの状態だとしても合格できる位にできる限り成績を上げておこう」と本人とよく話していました。結果的に小6のクリスマス前に体育の授業で右手首を骨折し、手を吊り1月校を受験。2月の本番を控えインフルエンザ罹患、何とか熱が下がったものの塾の最後の授業も行けず先生方にとても心配をおかけしてしまいました。そんな状況でも母である私自身が落ち着いていられたことが息子には一番良かったと思います。
開成の受験当日、校舎に向かう息子の後ろ姿を見た時には涙が込み上げてきました。とにかく無事に試験を受けられてよかった。それだけでした。
息子のおかげで、模試会場近くのおいしいお店探しもできたし、普段行かない駅にも行けたし、時には算数の問題を親子で解いたりもしました。
しかし、貴重な思い出も今は昔。次は次男の高校受験です。次男は公立中学→高校受験なので、母もまた1から勉強、、頑張ります!
【いま当時に戻るなら】
当時は時間がなくてあまりゆっくり見られなかった筑波大付属駒場中学の文化祭をもっとゆっくり見たいです。
【受験して良かった点、悪かった点】
(良かった点)
息子が多くの友人や先生方のおかげで、とても楽しく開成中高時代を過ごせたこと。それは母である私も同じです。
(悪かった点)
良くも悪くも、息子の感覚が一般社会の感覚とは少しズレているような気がします。本人も自覚はしているようですが。
【受験にかかる費用について】
小3からの入塾で、250万くらい。個別指導での補習などは利用なしの一般的なクラスのみです。小6では、季節講習のたびに何十万単位でかかった記憶があります。
【入学後の費用感】
うちは文化部なのであまり費用はかかりませんでしたが、運動部だと道具やユニホーム、試合への交通費などの負担が結構あるようです。高校生になり塾で帰りが遅くなると週に何度も夕食代を渡しているという話も聞きました。
【これから受験を迎える保護者(または生徒)へメッセージ】
保護者の皆様、毎日お疲れ様です。中学受験生となるとまだ遊びたい盛り。お子様たちは周囲の友達が遊んでいる中で、誘いを断り塾に向かっています。その姿をまずは認めてあげてほしいです。そしてご自身が不安な気持ちになった時には、早めに塾の先生に相談してみてください。私も何度も救われました。
最後に、受験期でもなるべく、ご自身の楽しめる時間を作ってください。私の場合は模試の待ち時間がお気に入りの時間でした。家のことも子供のことも忘れ、最高の1人時間を過ごし、模試会場から出てきた我が子を笑顔で迎えてほしいです。子供の成長は本当にあっという間ですので。
(おわり)