【入試の基礎知識】埼玉県公立高校入試ガイド

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こんにちは!

今回は埼玉県の公立高校の入試の概要について解説します!

埼玉県の公立高校入試について知りたい!という方がまず知っておくべき情報をまとめたので、ぜひご確認ください!

 


  学力検査について

埼玉県の公立高校入試は、他の都道府県の公立高校入試と違い、推薦入試制度がないことが特徴です。

そのため、公立高校を志望する場合は、学力検査を必ず受検することとなります。

また、学区の制限はありません。

 

学力検査は、国語、社会、数学、理科、英語(リスニング含む)の5教科の各教科100点満点(各50分)で実施されます。

数学と英語に関しては、学校選択問題(一部に応用的な内容を含む学力検査問題)が出題されます。

学校選択問題を実施する学校は毎年6月ごろに発表される予定です。

〈令和7年度入試における学校選択問題実施校〉
浦和、浦和第一女子、浦和西、大宮、春日部、川口北、川越、川越女子、川越南、所沢、所沢女子、熊谷、熊谷女子、熊谷西、越ヶ谷、越谷北、所沢、所沢北、不動岡、和光国際、蕨、市立浦和、市立大宮北、川口市立
※学校選択問題は出題範囲が異なるので募集要項を必ず確認しましょう!

 


  選抜方法

埼玉県公立高校入試は主に第一次選抜と第二次選抜にわけて実施されます。

選抜方法は、ほとんどの高校が学力検査と調査書の点数によって決まります。

ただし、学力検査は1回のみ実施され、学力検査の点数と調査書の点数の比率を変えて合否が決まります

※学校によっては面接や実技検査などを行う場合もあります。

 

 

第一次選抜:募集人員の60%~80%を入学許可候補者とする

第二次選抜: 第一次選抜で募集人員に満たなかった場合に、その不足分の人数を上限として、入学許可候補者を決定する。

 

 

第一次選抜では、学力と中学校の内申点(調査書)をバランス良く評価するため、各高校は「学力検査の得点」と「調査書の得点」の比率を4:6から6:4の範囲内で独自に設定します。

一方、第二次選抜では、「学力検査の得点」と「調査書の得点」の比率は、3:7から7:3の範囲内で、第一次選抜よりも幅広い比率で各高校が設定することができます。

これにより、学力検査をより重視する高校や、調査書をより重視する高校など、それぞれの特色に応じた選抜が可能になります。

 

実際に皆さんが志望する高校や学科、コースでどのような比率で評価されるかは、それぞれ異なります。そのため、必ず事前に志望する学校の募集要項を確認し、学力検査と調査書の得点の比率がどうなっているかを知っておきましょう!

 

◎第二次選抜について
第一次選抜終了後、埼玉県教育委員会や各高校から、第二次選抜を実施する高校・学科とその募集人員が発表されます。もし、第一次選抜で不合格となった場合、改めて出願手続きを行う必要があるので注意してください(第一次選抜で出願した高校の第二次選抜に出願する場合も)。

  調査書

埼玉県の公立高校入試では中学校3年間全ての評定が評価の対象となるのが大きな特徴です。

 

調査書の得点は、主に以下の要素を合算して算出されます。ただし、イの特別活動等の記録の得点とウのその他の項目の得点の合計が、アの学習の記録の得点を超えないよう、各得点の最高点が定められる点に注意が必要です。

 

 

ア.学習の記録の得点

中学校各学年の評定の合計に、各高等学校が定める各学年の比率をそれぞれ乗じて算出されます。

例えば、1年生の評定合計 × 1年生の比率 + 2年生の評定合計 × 2年生の比率 + 3年生の評定合計 × 3年生の比率 = 学習の記録の得点となります。

学習の記録の得点の最高点は、各学年の比率の数値の合計に45を乗じて得た数となります。

 

イ.特別活動等の記録の得点

学級活動、生徒会活動、などへの参加状況や役割について、各高等学校の教育方針や学校・学科等の特色に応じて定める基準に従って得点が算出されます。

具体的な評価基準は高校によって異なります。

 

ウ.その他の項目の得点

総合的な学習の時間の記録や、その他の記録について、各高等学校が定める基準に従って得点が算出されます。

ボランティア活動や地域における社会活動など、学校外における活動についても十分に考慮されます。

 

令和7年度入試までは、 部活動に関する評価の項目は 【特別活動等の記録の得点】 で扱っていましたが、 令和8年度入試では、 【その他の項目の得点】の中で扱うことが公表されています。

 

埼玉県公立高校の調査書で評価されるのは、中学校1年生から3年生までの全期間における、主要5教科(国語、数学、英語、理科、社会)と実技4教科(音楽、美術、保健体育、技術・家庭)の全9教科の評定に加え、上記のような特別活動やその他の活動の記録です。

 

 

学習の記録の得点算出で示されるように、学年ごとに評定の比率が違います

さらに、特別活動やその他の項目の評価は、各高校が独自に定める基準に基づいて行われます。生徒会活動、部活動、ボランティア活動、資格などが具体的に何が評価対象となるということは、募集要項などで確認できます。

しかし、これらの活動が具体的に何点として評価されるかは、原則として事前に公開されていません。評価は高校が提出書類や面接などを総合的に判断します。詳細は必ず志望校の募集要項や説明会で確認するようにしましょう。

 


  特別な選抜

埼玉県公立高校では、様々な事情により中学校で不本意な学校生活を送ってしまった生徒のために、通常の選抜とは異なる特別な選抜制度を設けています。これは、一過性のつまずきなどを考慮し、生徒の多様な可能性を評価しようとするものです。

 

募集人員は定められておらず、各学校の状況に応じて選抜し、入学許可候補者を決定します。

ただし、この選抜による合格者数は一般募集の定員に含まれます。

また、 原則として、全日制および定時制の全ての学校・学科で実施されます。

 

出願資格は、中学校在学中に一過性のつまずきなどにより不本意な中学校生活を送ったと、在学中学校長が認めた生徒が対象です。

この特別な選抜は、中学校生活で困難な状況を経験した生徒にも、高校進学の機会を提供することを目的としています。該当する可能性がある場合は、中学校の先生に相談し、出願方法や流れなどを確認することをおすすめします。

 


  入試の流れ

埼玉県公立高校の入試の大まかな流れは以下の通りです。

具体的な日程は毎年夏〜秋に公表されるので必ずご確認ください!

 

出願期間(第一次選抜): 例年、1月下旬から2月上旬頃に数日間設けられます。インターネットを活用した出願となります。

 

志願先変更期間(第一次選抜): 出願期間終了後、数日間程度設けられ、一度提出した志願先を変更することができます。

 

学力検査日(第一次選抜): 例年、2月下旬頃に実施されます。全日制課程の学力検査は1日で行われます。

 

実技検査・面接(実施校のみ): 学力検査と同日または別日に、実技検査や面接が実施される学校・学科があります。

 

合格発表(第一次選抜): 例年、3月上旬頃に、各高校のウェブサイトや校内掲示などで行われます。

 

第二次選抜 出願期間: 第一次選抜の合格発表後、数日間程度設けられます。

 

学力検査・面接・実技検査(第二次選抜): 第二次選抜を実施する高校・学科において、第一次選抜から数日~1週間程度後に実施されます。実施教科や検査内容は高校・学科によって異なります。

 

合格発表(第二次選抜): 第二次選抜の検査後、数日以内に発表されます。

 


 まとめ

いかがだったでしょうか?

 

本記事では、埼玉県の公立高校入試の概要について説明しました。

皆さんの入試についての理解が深まっていると嬉しいです。

最終的な情報は、必ず志望校の募集要項をご確認ください!

他にも不明な点があれば、在籍している中学校の先生に確認してみることをおすすめいたします。