【連載】親子で読みたい!夢を拓く『成長メソッド』①〜認める〜

淑徳巣鴨中学高等学校教諭、入試広報部長でサッカー部顧問としてもお馴染みの石原 克哉(いしはらかつや)先生。
このシリーズは、石原先生がこれまでの教育活動の実践の中で得られてきた多くの知見の中で、「本当に子どもが成長していくために必要なこと」「子どもたちが自分の夢を実現するために必要なこと」などをテーマに連載で語っていただきます。
今回はその初回。子どもを見守る立場として、子どもたちを“認める”ことの重要性について語っていただきました。

 

第1回 “認める”

 

 

皆さん、こんにちは!!!

 

淑徳巣鴨で入試広報部長を務めております石原です!!

 

今日はテンション高めでいきますよ!

説明会でもこのテンションで始めるんですが、まさかここでもやっちゃうとは(笑)。

 

今回は、とても大事なテーマをお届けします!

 

その名も――認めるです!

 

皆さん、これ、シンプルだけど超重要なキーワードですよ!!

 

今日はこの認めるを軸に、教師という目線と、2人の子ども(高校生男子・中学生女子)を持つ親の目線の二つの視点でお話しします!

 


褒める教育”――その本質とは!?

まず、私の勤務する学校では褒める教育を実践しています!

 

これ聞くと、「ああ、褒めて伸ばすやつね」って思うかもしれませんが違います!!ただ子どもたちを褒めるだけの単純なものじゃないんです。彼らの素晴らしい部分を見つけて、しっかり認め、評価し、そして引き出す――そんな深い教育方針なんです!

 

例えば、ある日クラスで困っている友達に、自然に手を差し伸べて助けてあげた生徒がいました。その行動を見て、先生が言ったのは、「君は本当に優しいね。友達を大切にするその心が、周りの人たちを温かくしているんだよ!」って。そしてね、その生徒はクラスで表彰されたんです。

 

これ、ただの表彰じゃないんですよ。その行為を通じて、その子の心が育まれる――それが褒める教育の本質なんです。その後、その生徒に感想を聞いてみたんです。そしたらね、「いや、当たり前のことをしただけなんですけど、褒められて表彰されてなんか自信がつきました!」って答えてくれたんです。この言葉を聞いた時、私、もう感動しちゃいましたよ。「人に認められることで、こんなにも自信が生まれるんだ」って改めて気づかされました。

 


でも自分の子どもに同じことできますか?

 

ここからが本音トークです(笑)。これ、他の家の子どもには簡単にできるんです。でも自分の家の子どもにはどうでしょう?できてますか?難しいですよね。私も、最初は全然うまくいかなかったんですよ!

 

例えば「ゲームばっかりしてないで、勉強しなさい!」とか、感情的になって怒っちゃう。つい、得意の理詰めで責めちゃう。で、気づいたんです。これ、子どもをやる気にさせるどころか、逆効果だなって。

 

その時に、ふと思い出したんです。自分が子どもだった頃のことを。「ああ、親に勉強しなさい!って言われるたびに、むしろ反発してたな」って(笑)。しかも本当は勉強しようと思ってなかったのに、「今やろうとしてたのに!」って言い訳してたなぁって(笑)。でもこれ、大人になって冷静に考えると、「そりゃそうだよね」って思うんですよ。

 

親って頭ごなしに「勉強しろ」って言っちゃうじゃないですか。でも、実際は何が間違っていて、本当は何をすればよいか細かい所は分かっていませんよね(笑)そんなわかっていない人に押し付けられたら、それは反発しますよ。

 

そこで私、思い切って考え方を変えました。そもそも、子どもが最初から完璧なわけないよね」って。

 

まずは、子どもの行動や気持ちを認めることから始めてみようって決めたんです。

 


認める褒めるの違い

ここで皆さんに伝えたいのは――認める褒めるは違うんです!これ、とても大事なポイントです。

 

認めるっていうのは、子どもの存在や行動そのものを受け入れることです。一方で褒めるっていうのは、その先にある行動なんです。

 

例えば、子どもが何か失敗した時。いきなり感情的に叱るのではなく、まずは「その気持ち、分かるよ」って受け止めてあげる。そして、その上で「次はこうしてみたらどうかな?」ってアドバイスするこれが大事なんです。

 

これ、大人の世界でも同じじゃないですか?

 

普段から信頼している上司に注意されたら、「よし、次は頑張ろう!」って思えますよね。でも、普段全然話さない上司に突然怒られたらどうですか?「は?何なのこの人?」って思いませんか?逆に、普段相手にされていない上司に突然褒められても「何の魂胆?」って疑っちゃいますよね(笑)。

 

だからこそまずは子どもたちを認めること!これが全ての基本なんです!!

 


子育てで忘れちゃいけない魔法の言葉

最後に、皆さんにお伝えしたいことがあります。

それは、子育ての中で一番大事な魔法の言葉――“生まれてきてくれてありがとうです。

 

どんなに忙しい毎日でも、どんなにイライラしてしまう瞬間があっても、一度立ち止まって、この言葉を心の中で唱えてみてください。「生まれてきてくれてありがとう」この言葉が、自分の中に余裕を与えてくれるんです。

 

子どもたちはね、時に手がかかる存在かもしれません。でも、その存在自体が奇跡であり、宝物なんです。

 

子どもたちの成長を見守りながら、まずは認める”――これが私たち大人ができる最大のプレゼントだと私は信じています。そして、その先に褒める叱るという行動が生きてくるんです。

 


未来をつくる教育

今回例に挙げた淑徳巣鴨の褒める教育は、子どもたちの未来をつくる教育です。そしてそれは、家庭でも実践できる子育てのヒントが詰まっています。

 

ぜひ、皆さんも一緒にこの考え方を日常に取り入れてみてください。まずは、子どもたちを認めることから。そして、「生まれてきてくれてありがとう」の気持ちを忘れずに。これが、子どもたちの心を育て、未来を輝かせる鍵になるんです。

 

これからも、子どもたちの可能性を信じて子どもたちの未来がステキなものになるよう、応援していきましょう!!

 

【第2回】〜文武両道〜に続く)


◎著者紹介

石原 克哉 先生

(淑徳巣鴨中学高等学校教諭 入試広報部長)

・大学卒業後、新卒で淑徳巣鴨の教諭となる。現在23年目。
・行事主任、学年主任を歴任後、入試広報部長として7年目。
・担当教科は数学。

高校サッカー部監督・中学サッカー部総監督。
・教師としての使命は、「子どもたちの未来を豊かなものにすること」。

 

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