【連載】親子で読みたい!夢を拓く『成長メソッド』④〜一つを極める〜
このシリーズは、石原先生がこれまでの教育活動の実践の中で得られてきた多くの知見の中で、「本当に子どもが成長していくために必要なこと」「子どもたちが自分の夢を実現するために必要なこと」などをテーマに連載で語っていただきます。
第4回は“一つを極める”ことの重要性やもたらす効果、その先について語っていただきました。
第4回 “一つを極める”
皆さん――こんにちは!!淑徳巣鴨で入試広報部長を務めております石原です!!いつも元気いっぱいでお届けしておりますが、今日も全力でいきますよ!!
さて、今日のテーマはこれです!「成績が上がらない、どうしましょう?」
――これ、めちゃくちゃよく聞かれる質問なんです!
実は、これには超シンプルな解決策があるんです!!
ズバリ言います――「まずは好きな科目一つで良いので、全力で取り組むこと」
えっ?「一つだけでいいんですか?」って思った方もいますよね。
そうなんです!最初は一つだけでいいんです。それが超重要なんです!
なぜなら、物事の本質は「一つを極める」ことから始まるからです!
一つを極める――そこから広がる未来!
例えば好きな科目が「英語」だったとしましょう。「英語だけ頑張る!」って決めてみてください。そして、一生懸命その科目に取り組んでみるんです。すると、不思議なことが起こります。
「どれくらい頑張れば結果につながるか」という感覚が、自分自身で分かるようになるんです!
そして、英語ができるようになると、「あれ?他の科目もやってみようかな」という気持ちが自然と湧いてきます。次は数学に挑戦してみたり、理科を勉強してみたり。どんどん自分の可能性が広がっていくんです!
そうこうしているうちに、目標とする大学に近づいてきたからもっと頑張ろうってなるんです(笑)そして、どんどん前向きになる。これが、成功体験の連鎖なんです!
今日より明日、明日より明後日――成長する努力のコツ!
成績がなかなか上がらない人も、実は一生懸命勉強しているんです。でもね、正確に言うと「一生懸命勉強している気になっている」(笑)。ここまで頑張れば結果が出る、という基準が分かっていないんですよね。
もう少しだけ頑張れば結果につながるのに、その「もうひと頑張り」ができていない。それが、成績が伸び悩む原因なんです。
そして、その「もうひと頑張り」の基準が分かったら、次のステージがあります。それは――「工夫をする」ということ!
私自身の信念は、「例年通りの仕事はしない」ということです。どういうことかというと、「昨日より今日、今日より明日」というように、毎日少しずつでも工夫をし、より成長を実感できる取り組みにするということなんです!
例えば、掃除当番としてクラスを掃除するとします。ただ漠然とクラスをきれいにするだけでは、成長にはつながりませんよね。でも、「もっときれいにするためにはどうすればいいだろう?」「少しでも早く終わらせるにはどうしたらいいだろう?」と考えながら取り組むとどうでしょうか?
たかが掃除、されど掃除――そこに工夫を加えることで、自分の行動を改善し、前進できる人になれるんです!これ、勉強も全く同じなんですよね。
工夫と心構えこそが未来を切り拓く!
だから、ただ勉強するだけではダメなんです!勉強の中にも「どうやったらもっと効率よくできるか?」「もっと理解を深めるにはどうするか?」という工夫が必要です。
例えば、ただ問題集を解くだけでなく、間違えた内容をノートにまとめる。覚えにくい単語を語呂合わせで覚える。そうした小さな工夫の積み重ねだけでも、未来を大きく変えるきっかけになるんです!
そして、心構え。これがとても大切です。例えば、本を読む。私も本が好きて、勉強のために本を読むことも多いです。ただ、中々内容が入ってこない事ってありますよね。ある時、気づいたのです。「本をただ読もうとしているからダメなんだ。知識を“吸収しよう!”と思って読むことが大切なんだ!」と。実際、“吸収しよう!”という心構えで本を読むと、内容が本当によく入ってきます。気持ちを積極的に変えるだけでこんなにも結果が変わるのです。
勉強も同じです。授業でも、自学自習でも積極的な心で取り組むだけで吸収する量も結果も変わります!
出来なかったところを出来るようにするんだ!こういった心構えで学ぶことが未来に繋がるのです!
実現できると信じることがスタート!
色々とお話してきましたが、私がスタート地点の前のスタート地点だと思っていることがあります。
それは、何かを成し遂げるためには、「自分にはできる!」と信じることです。
私が監督を務める高校サッカー部では、「東京を獲る!」という目標を掲げています。都でベスト8までしか行ったことのないチームですが、全国大会を目指して努力を重ねています。
選手たちには「意識を変えよう!」とよく話しています。潜在意識に刷り込むくらい「自分たちならできる!」と信じることが大切なんです(笑)今、そういった思いが選手たちに浸透してきています。そうなってくると、取り組みが変わる、雰囲気が変わるのです。面白いくらいに(笑)
「どうやったら目標を達成できるか?」を真剣に考え、実現できると信じて行動する。そうすると、目標達成に向けて取り組まなければいけないことが見えてきます。
そして、自分にとって本当に必要なことが何かを気づけるようになってくるんです!
最後に――未来を変えるのは自分自身!
皆さん、未来を変えるのは他の誰でもない、自分自身です!
「一つを極める」ことで、次への扉が開きます。そして、その一歩一歩が、あなたを理想の未来へと導いていきます!
そして、自分の可能性を信じること。今の自分ではできないかもしれない。でも、未来の自分はできるんだ!そう信じることがスタートなんです。
さあ、共に挑戦を始めましょう!あなたの可能性は無限大です!!全力で応援しています!次回もお楽しみに!!
(第5回〜夢を拓く〜に続く)
◎著者紹介
石原 克哉 先生
(淑徳巣鴨中学高等学校教諭 入試広報部長)
・大学卒業後、新卒で淑徳巣鴨の教諭となる。現在23年目。
・行事主任、学年主任を歴任後、入試広報部長として7年目。
・担当教科は数学。
・高校サッカー部監督・中学サッカー部総監督。
・教師としての使命は、「子どもたちの未来を豊かなものにすること」。